日本ではあまり意識する機会はありませんが、海外では料金の支払いの際に追加でチップを支払う文化があります。
しかしチップ文化を持たない日本人にとっては実際にいくらぐらいチップとして支払えば良いかわかりませんよね。
そこで今回はイギリスのチップ事情について詳しくご紹介します。
なぜチップを払うの?
チップの習慣は、17世紀頃イギリスで始まり、欧州から世界に広まりました。
当時サービス業に従事する人々は、他の職業の人たちに比べて、低い賃金で雇用されてきました。そんな状況でもサービス業に従事する人々が生活できるよう通常の支払いに追加する形でお金を支払ったのが始まりです。
現在では、サービス業に従事する人も生活に十分な支払いを受けている場合も多いので、チップの意味合いは心づけ程度の意味合いに変化しています。
イギリスでチップは必要?
イギリスでのチップの支払いは必ずしもマストではありません。多くのお店ではチップを強制することはなく、あくまで良いサービスを受けたときの心付けとしてチップが支払われます。
特に最近ではイギリスの最低賃金も時給7.83ポンド(1,213円)と日本に比べて高く、サービス業従事者でも十分に生活できることが多いです。そのためイギリス国内でもチップを支払わなくても良いのではという声が増えてきています。
*なおレートは1ポンド=155円で計算しています。
イギリスのチップの支払い方法
カード払い
イギリスでは、現金を持ち歩く人は少なく大抵の支払いにカードが使われています。そのため、チップに関してもカードでの支払いが可能です。
支払う際は、まず相手にカードを見せ、カード払いをする意思を相手に伝えます。すると相手がカードリーダーを持ってきてくれますので、カードを差し込み、暗証番号を入力します。
暗証番号の入力が終わると、支払うチップの額を設定する画面が表示されるので、自分の支払いたい額を入力することで、チップの支払いを行うことができます。
現金払い
チップを現金で支払う場合は、請求書と一緒にチップを加算して現金を相手に渡します。ただし支払い方によっては相手がお釣りを用意してしまう場合もあるので、渡す際には「Keep the change.(お釣りはいりません)」「Tip included(チップが含まれてます」などと一声かけると良いでしょう。
またお釣りのうちいくらかをチップとして渡したい場合は、支払いの際に「Give me 〇〇 pounds back, please.(〇〇ポンドお釣りをください。)」などと相手に伝え、お釣りとチップの差額だけもらうようにしましょう。
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チップを支払うシチュエーションとその相場
レストランでのチップ
レストランでのチップの相場は、10%〜12%です。チップは強制ではありませんが、心地よいサービスを受けた時には、ぜひチップを渡しましょう。
また反対に、高級レストランではチップの文化が強いため、よほどのことがない限りはチップを渡したほうが良いです。
チップを支払う際は、まず請求書をもらい、食べたものの料金と請求書の金額が合っているかを確認します。
請求額の中に、「service charge」、または「gratuity」が含まれていれば、チップ込みの請求額になるので、追加でチップを支払う必要はありません。
もし含まれていない場合は、請求額に追加する形でチップを支払うようにしましょう。
タクシーに乗ったときのチップ
タクシーを利用する際は、基本的にチップは支払う必要はありませんが、料金の支払いの際に発生した細かいお釣りをチップとして渡す人は多いです。
また荷物が多い場合などは、心付けとして2、3ポンドを追加で支払っても良いかもしれません。
例外は空港から市街までタクシーを使って移動する場合。特にロンドンのヒースロー空港から市街地まで行く場合などは、チップを支払った方が良いです。
渡す額は料金の5%〜10%ほど。ポータブル・カードリーダーを搭載しているタクシーも多いので、カードで支払うことも可能です。
チップを支払いたくない方は、Uber(ウーバー)などの配車アプリを利用してみても良いかもしれません。Uberではあらかじめ料金が確認でき、チップも支払う必要がないので高額な請求をされる心配がありません。
ホテルでのチップ
ホテルでは、ルームサービスや荷物を運んでもらったスタッフに荷物1個につき1ポンドほど渡しましょう。
区によってはチャックアウトする際に枕元にチップを置く文化もありますが、イギリスでは基本的に必要ありません。部屋をひどく散らかしてしまった時などは、心付けとして1、2ポンドほど置いていっても良いかもしれません。
美容室でのチップ
美容室を利用する際は、人によってチップを支払う場合もあります。支払額は料金の10%ほどが相場です。
イギリスではトイレを利用する際にもチップを支払う場合があります。
美容室だけではなく、バーやクラブのトイレでトイレ掃除の係員がお皿を持って座っていたり、入り口にチップ用の機械が設置されていたりする場合があります。こういった場合は、10〜20ペンスほどを支払ってから利用するようにしましょう。
チップを支払わなくていいシチュエーション
ファーストフード店やカフェ、パブなどではチップを支払う必要はありません。そのため利用する際は商品の価格のみ支払いをしましょう。
いかがでしたか?
イギリスではチップは強制ではなく、あくまで心づけという意味合いで認識されています。これからイギリスに留学される方は、ぜひこの記事を参考にイギリス滞在を楽しんでくださいね。
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