イギリスに住んでいたと言うと、日本の友達に「ご飯がまずいんでしょ?」と言われることが多いでですが、正直そんな事はないです。
もはやステレオタイプと言うよりもネタにしていると言ってもいい位。
皆さん今は2022年ですよ!イギリスのレストランでも美味しいお店はたくさんあります。
イタリア料理・日本料理レベルで、自国の料理で特に美味しいと言われるものがないから、そのように言われているんだなとイギリスに住んで思いました。
個人的にはアメリカやハワイの料理の質と何が違うのか分かりません。
また私がこれだけ食べているイタリア料理で、人生で一番おいしかったのは、日本やイタリアではなくイギリスにあるレストランでした^^
イギリス料理のイメージって?
イギリス料理と言って何をイメージしますか?フィッシュ&チップスでしょうか?それともイングリッシュ・ブレックファースト?
イギリス料理はあまり日本では馴染みがないですし、イギリス料理はフレンチやイタリアンのようにパッとしないのも確かです。
イギリスの食事について考える際に大切なのは、「イギリスで食べる食事」と「イギリス料理」を混合してはいけないということです。
「イギリスで食べる食事」はランダムにイギリスで食べる料理、すなわちレストランや学校の食堂、ホームステイ先のお母さんの料理などがいっしょくたになっています。
対する「イギリス料理」はイギリスの伝統料理とそれを基にしたモダン・ブリティッシュの料理を指しているので分けて考えた方が良いでしょう。
イギリスの料理がまずいと言われる理由
①野菜が柔らかすぎる
多分イギリスで食べる食事についての批判No.1は付け合わせの野菜(人参やブロッコリー)の歯ごたえがなくなる程柔らかく茹でられていることでしょう。
明確な理由はありませんが、柔らかく茹でた野菜を好むイギリス人が多いですようです。
あくまで推測ですが、お肉やグレービーソースと混ぜて食べやすくするのではないでしょうか。
例えば、フィッシュ・アンド・チップスについてくる “Mushy peas(マッシー・ピーズ)は、名前の通り “Mushy(ドロドロ・ぐちゃっ)”とした食感のサイド・ディッシュで、柔らかく煮たマローファット・ピーズ(青エンドウ豆)を軽くつぶしてバターと塩コショウで味付けします。
イギリス人にとってはおなじみのサイド・ディッシュですが外国人にとって不可解な存在で、ディップなのか、付け合わせなのかよくわからないものです。
②味気ない
「野菜が柔らかい」の次に良く聞く批判は、「味気ない」です。
食べる際に自分で塩をふったりして味を調整するように調理してあるためか、全体的に味気なく感じる日本人が多いです。
あとはハーブやダシなどがあまり効いていない場合も多く、それも味気ない理由だと思います。
ただこれはイギリスに限ったことではありません。
日本は旨味などフレーバーが多い国ですが、欧米では基本的に味気がないことが多いです。
③味が混ざる
和食では一食で料理に合わせていくつかの器を使いますが、イギリスでは一般的に大きなお皿1枚にスープ以外のものを盛ります。
サラダや、お肉、ポテト、付け合わせなどを全て同じお皿に盛るので、別々の器で食べることに慣れている日本人にとっては、味が混ざったり、食感が変わったりすることを不快に感じる方もいるかもしれません。こちらも欧米ではよく見る習慣です。
④やたらポテトが多い
日本人が毎食お米を食べるように、イギリス人はジャガイモを主食にしています(パンも食べますがジャガイモの方が多い)。
フライドポテトにマッシュポテト、ジャケットポテト(オーブンで焼いたジャガイモの真ん中を切ってチーズや具を詰める料理)。
毎食ジャガイモが出てくるので、お米大好きな日本人はやっぱり飽きちゃいますね。
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イギリスの食事の歴史
イギリスの伝統的な料理はヴィクトリア王朝以前、ヨーロッパの中でもかなり優れていたと言います。
諸説ありますが、ヨーロッパ最古のレストランの一つにはパリに1782年に開店した“La Grande Taverne de Londre(ロンドンの立派な居酒屋)”というレストランがあり、イギリス風の料理を提供し、大変人気を博したのもその表れでしょう。
ヴィクトリア王朝以前のイギリス料理はヨーロッパの中でもピカイチだったようですが、ヴィクトリア王朝に普及したエチケットやテーブルマナーの理念と疫病予防のために過度に食材を加熱しました。その結果、食事自体の味はないがしろにされてしまったようです。
そして、世界大戦による長期的な食料の配給制度が追い討ちをかけるようにイギリスの食を駄目にしたとイギリス人は考えています。
イギリスでは第二次世界大戦中の1939年から1952年まで食料の配給制度が導入され、思うように食料が手に入らず、料理が満足にできないできてしまいました。
そして、その子どもの世代も、料理ができない親に育てられたため料理ができなくて食に興味のないイギリス人が増えたのです。
イギリス人に言わせると戦後、すぐに立ち直ることのできなかったイギリス料理は今やっと立ち直っているそうです。
最近ではヴィクトリア王朝以前の古い書物に載っているレシピを研究したり再現をする料理研究家が話題になったり、伝統料理をモダンにアレンジした料理を提供する有名シェフも増え、イギリス料理は再生の道をたどっているようです。
ここ10年、食育や環境保全の観点からもイギリスでは食(料理・素材)が見直されるようになり、かなりイギリスで食べる食事のレベルは上がっているので、レストランなどでまずい料理に出会う確立はかなり減ったと思います。
ちなみに同じイギリス国内でも、スコットランドは農場が多く、新鮮な野菜やお肉や魚が手に入り美食家が多いので、スコットランド人に「イギリスの料理ってまずいよね」と言うと激怒されます。彼らに言わせるとまずいのは「イングランド料理」だそう(笑)
イギリス留学中に食事がまず過ぎたらどうすればいい?
①自炊する
自炊するのが一番手っ取り早い解決手段です。手に入らない食材も多いですが、想像力を使えば自分好みの料理を作れますよ。
②ホームステイ先の食事が合わない時は?
テーブルにある調味料で味を調整したり、ホストファミリーに思い切って伝えてみましょう。
③美味しいお店を見つける秘訣
外食する時、美味しお店を見つける簡単な方法は、ずばり知り合いにおいしいお店を教えてもらうことです。
特に中華料理なら中国人に、イタリア料理ならイタリア人においしいお店を尋ねると、はずれることはまずないです!^^
基本的に家族経営の小さいレストランで1から調理しているところがオススメです。
いかがでしたか?イギリスでの留学生活、不安なことは多くても食事面では乗り切れそうじゃないですか?
イギリスの食事はまずい、まずいと人は言いますが、そんな事はありません。
現代では美味しいものはたくさんありますのでご安心ください!
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